これまで「大日本タイポ組合」は、文字を使った独自のデザインとして複数の意味や形を結び付けた「一見ありそうもない文字(のようなもの)」を数多く作成してきました。それは既存文字のパロディにも見え、また文字本来の意味を問うようなことでもありました。が、それらは考え方としては面白いものの、グラフィック一発芸、あるいはタイポグラフィと言うには汎用性の低い(あるいは無い)ものであったのも事実です。
今回、「新世界タイポ研究会」と称し、これまでのグラフィカルなアイデアをより本格的なタイポグラフィの世界と関連付けることにしました。現在のタイポグラフィ環境のマエストロ達と組み、より専門的な見地から「一見ありそうもない文字(のようなもの)」を発掘・検証・開発をし、また数々のワークショップを通じて「いまを生きている文字」を体感することで、本来メインストリームにあるタイポグラフィの輪郭がより明確になってくるかもしれません。
大日本タイポ組合 塚田哲也